人は何歳までやり直せるのか?
私の担当の美容師は、イケメン。好みかどうかはさておき、誰が見ても整った顔立ちをしています。同年代なのに劣化しらずで、「男の人はいいよな~」と、つい思ってしまいます。
そんな彼と先日盛り上がった話題は、「学生時代にちゃんと勉強しておけば良かった」ということでした。彼のコンプレックスは、勉強が苦手であること。この悩みは、幼少期から美形でスポーツも得意であったため、遊びに夢中になり、勉強には全く力を入れてこなかったことからくるそうです。私たちの時代、私たちの地域では、不良のような存在が圧倒的にモテる一方で、成績優秀な子どもたちはいじめの対象になることが多かったのです。それも「ダサいから」と。私自身も学生時代は全力で遊び、可愛さだけが正義だと信じていました。
大人になってみると、しっかり勉強をしていた人たちは大手企業に就職したり、公務員として安定した生活を築いていたりと、遊んでばかりいた不良たちとの差が圧倒的に広がっていました。
「昔は本当にやばかったよ。社会人になって悔しい思いをして、勉強し直したんだ」
と、20代で軌道修正をして成功した人を私は何人も知っています。しかし、45歳を過ぎてリセットした人はあまりいません。最近お話を伺った方は、40歳から人生をやり直したとおっしゃっていました。しかし、それまで別のスペシャリストとして活躍されていたのです。
それを聞いて、私は怖くなりました。アラフィフの私が、いまだに自分探しを続けているところがあるからです。その理由の一つにスペシャリストに対するコンプレックスがあります。雇われること、仕事に就けるだけでありがたい人生を送ってきたので、頼まれる仕事は二つ返事で受け、結果として器用貧乏で何の専門性もない人間になってしまったのです。生成AIに自分の経歴を入力して分析してもらったところ、「多才な人」と評価される始末。慰めにもなりません。
今、私は人生をリスタートさせようとしています。果たしてうまくいくのか? 不安はたくさんありますが、「欲しいものは動いた先にしかない」と知っています。
死ぬまで前進。欲しいものがほしいのと貪欲に生きていきます。