癒し屋キリコの約束/森沢 明夫
こんにちは、あいしゃです。
2023年1月初旬、新宿ルミネの本屋さんで森沢 明夫著『癒し屋キリコの約束』に出会いました。入り口の目立つところに平積みされた本。棚には店員さんの手書きポップ以外にも派手な装飾がされていて、店の気合を感じる。
ドラマ化でもされるのかな?なんて調べてみると、2015年にひっそりとされていました。
7章からなるちょっと変わった癒やしの物語。読了後、本当の癒やしってこういうことなんだろうなと心が元気になる一冊でした。
内容
内容(「BOOK」データベースより)
昭和歌謡を流す純喫茶「昭和堂」のオーナー・霧子は、四十路の美しい女性だが、金にはがめつく、性格はだらしない。営業中でも、お気に入りのロッキングチェアに腰掛けて、漫画片手にビールをごくごく…。
雇われ店長として働くアラサー女性・カッキーと、愉快な常連客たちが、なんとか店を支えている。しかも「昭和堂」には裏稼業が…。町の人々の悩みを解決する「癒し屋」だ。
噂が噂を呼び、癒しの依頼はひっきりなしだが、依頼者が持ちかける無理難題に、カッキーと常連客たち「アシスタント」はいつも大わらわ。しかも、霧子の奇想天外なアイディアで、結果は必ず予想外の展開へ!そんなある日、店に霧子への殺人予告が届く…。明日への希望が、心をやさしくほぐす、爽快エンタメ小説。
キリコの名言集
昭和歌謡を流す純喫茶「昭和堂」のオーナーは元カウンセラーの霧子。わけあって廃業したけれど、裏稼業として癒し屋をしている。
本当にこれで癒やされるの?逆に傷をえぐるのでは?という方法で次々と人々を癒やしていく霧子。その口から発せられる言葉は深く温かい。
才能っていうのはね、成功するまで絶対に努力を止めないって、自分自身を説得し続ける能力のことを言うのよ
自分には特別な才能がある。シンガーソングライターになりたいという若者に霧子が投げかけた言葉。
昔から、才能とは一部の人に与えられたギフトだと思っていました。しかし、大人になってみると、ギフト(先天性)の部分はほんの数%で、あとは努力の継続なのです。
人ってさ、長所で尊敬されて、短所で愛されるんだよ。だから、どっちも大事なんだよ。
「昭和堂」で働くカッキーにも思い出したくない、今につながる過去があった。そのカッキーに霧子が投げかけた言葉。
短所を見せるのがこわかった。今でも私はカッコつけるところがあります。ありのままの私を出しているふりをして、弱いところやダメなところを隠す。それは短所は悪だと、知られたら嫌われるのではないかと恐れているから、
短所で愛される。ドジなところが可愛いみたいな感じだろうか。と受け止め妙に納得したのでした。
癒し屋キリコの約束 キャスティングするなら?
すでに2015年にドラマ化されている本作品。当時のキャストを見るに、フジテレビはあまり力を入れていないように感じられました。
ならば、妄想してみましょう。
霧子:篠原涼子
40代独身、ロングの黒髪、美人で色っぽくてガサツ・・・で真っ先に思いついたのが篠原涼子さんでした。時点は井川遥さんかな。
年齢関係なくだったら、萬田久子さんがいい。
カッキー:戸田恵梨香
美味しいコーヒーを淹れてくれる、昭和堂の店長カッキーはメガネを外すと美人だろうというキャラクター。そして、思い出したくもない過去を持っている。
名前から新垣結衣さんもいいなと思いましたが、元気だけど憂いもありそうなカッキーには戸田恵梨香さんのほうがしっくりきました。
上山涼:目黒蓮
涼は「昭和堂」の常連で、バイク便の仕事をしている19歳のイケメン。目黒蓮くんとはちょっぴり年齢が違うのだけど、クールで優しくイケメンと言ったら目黒蓮。完全に趣味です。
その他にも、「昭和堂」には個性豊かな常連客がたくさん。癒やされに来るお客様も愛らしいキャラクターばかりで、旬のキャストで映画化してほしいと思いました。
イメージはコーヒーが冷めないうちに
感想まとめ
本書を読むとキリコに癒やされたい、昭和堂に行きたいと感想を持つことでしょう。しかし、私はキリコになりたい。
昔から、正統派ではない、ちょっと裏があるアンニュイな女性が好きでした。キャッツアイで言うと瞳ではなくて泪(ルイ)姉派。
ただただ、話を聞く。そんな癒やし方もあるでしょう。「明日は良いことあるよ!」と元気づける方法もあるでしょう。でも、私にはそんなやり方もできないし、何か違う。高級クラブ出身のスナックのママのような人になりたかった過去を思い出しました。
色々経験を積んだ今ならなれるかな?