苦しかったときの話をしようか ビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」/森岡 毅

苦しかったときの話をしようか ビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」

こんにちは、あいしゃです。

今日はUFJ再建の立役者、日本のトップマーケター森岡毅著、苦しかったときの話をしようか ビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」をご紹介します。

感想を一言でいうと、お父さんありがとう。

本書は森岡さんが社会に出る娘さんに向けて書いたラブレターです。私は森岡さんに年が近いですが、未だにキャリアについて悩むことが多くあります。もし私が、社会の現実を知る前、変えられない現実にぶつかり、諦めることを覚える前にこの本に出会っていたら・・・と思わずにはいられませんでした。

こんな人におすすめ

  • やりたいことが見つからない大学生
  • 就職を控えた子供へ、現実を教えたい親御さん
  • 新卒ガチャで負けてしまって、自分に自信を持てずにいる人
  • やりがいを持って働きたい人

この本には、社会のリアルが書かれています。

内容

Amazonより引用。

「何をしたいのかわからない」「今の会社にずっといていいのか」と悩むあなたに贈る必勝ノウハウ。
悩んだ分だけ、君はもっと高く飛べる!
USJ復活の立役者が教える「自分をマーケティングする方法」。
後半の怒涛の展開で激しい感動に巻き込む10年に1冊の傑作ビジネス書!

第1章 やりたいことがわからなくて悩む君へ
君の宝物はなんだろう
会社と結婚するな、職能と結婚せよ

第2章 学校では教えてくれない世界の秘密
そもそも人間は平等ではない
君の年収を決める法則

第3章 君の強みをどう知るか?
まずは目的を決めよう
ナスビは立派なナスビになろう

第4章 君自身をマーケティングせよ!
面接で緊張しなくなる魔法
My Brand設計の4つの要点

第5章 苦しかったときの話をしようか
劣等感に襲われるとき
無価値だと追いつめられるとき

第6章 自分の「弱さ」とどう向き合うのか
「不安」と向き合うには
未来の君へ

おわりに あなたはもっと高く飛べる

おすすめの章

最初から最後まで、何度も読んで欲しい本書ですが、社会人を20年以上やっている私がここだけ読めば元取れる!と思った章をご紹介します。

第3章 君の強みをどう知るか?

就活をしていて必ずといって聞かれるのが

「あなたの強みはなんですか?」

忍耐力、問題解決力、コミュニケーション力など過去の経験から絞り出し、肉付けしている方が多いのではないでしょうか。

この章では『キャリア戦略のフレームワーク』を使って、自分の強みを見つけていきます。

強みは自分の好きなことの中にある。自分の好きなことを動詞に変えて書き出し、T(Thinking)、C(Communication)、L(Leadership)にわけていくと、自分のどの力が秀でているかが可視化できます。

ぼんやりと私はCが多いのではないかな?と思っていましたが、実際にやってみるとCが少し低くTとLが多いことに気が付きました。

これから社会に出ていく若い方はもちろん、毎日をただ生活のために働く、キャリアに悩む方におすすめのフレームワークです。

第4章 君自身をマーケティングせよ!

マーケティングとは

顧客の本質を知り、欲しいを提供し、売れ続ける仕組みを作ること。

決してセールではありません。

キャリアにおいて、顧客は面接官や評価をする上司、商品は自分自身です。

顧客に自身を買ってもらう(内定をもらう・評価を上げてもらう)ために、私は何をすれば良いのでしょうか?多くの方は、自身がどれだけ能力があるか、頑張ってきたかを伝える努力をするのではないでしょうか。ときには、顧客に気に入られる努力をすることもあるでしょう。

残念ながら、それで選ばれる組織では幸せなキャリアは築けないかも。自身をマーケティングするということは、スキルを磨き、自身をブランディングし、相手の本質を知り選ばれる商品になること。

売れ続けるには、自身を磨き続けるしかないのです。キャリアに終わりはないとあらためて気付かされました。

まとめ 今キャリアに悩む全ての人に

私は学歴もなく自分の時間を切り売りし、がむしゃらに働くことでキャリアを形成してきました。
著者の森岡さんは、神戸大学経営学部を出て銀行や商社に内定をもらいながら、P&Gに入社。キャリアを磨き続け今があります。

正直、スタートが違う人の本は役に立たないのでは?と斜に構えていました。

しかし、本書は先天的な特徴(自分ではどうしようもないこと)があり、不平等であることを前提に、後天的な特徴を磨き続け「やりがい」のある道を選ぶノウハウが詰まっていました。

著者である森岡さんの苦しかったときの話しは生々しく、キラキラに見えるキャリアの裏で想像もできないような苦労をされているんだ。私なんぞまだまだだなと思わされました。

人生100年時代。キャリアについて悩む期間も長くなりました。昔は夢や希望に溢れていたのに、今は食べるためだけに働いている方。今からでも遅くはない。この本を読んで「やりがい」のある道を選び直しませんか。